| あ行 | か行 | さ行 | た行 | な行 | は行 | ま行 | や行 | ら行 | わ行 | その他 |

あ行
■ACE阻害薬:レニベース
心臓にかかる負担を軽くするための、血管拡張剤(降圧剤)

■アトロピン
心臓の活動を下げようとする迷走神経の働きを抑える薬。人の自律神経には交感神経と副交感神経があり、血圧や脈拍などをコントロールしているが、脈拍が遅くなり、副交感神経が交感神経より優位と考えられる場合、アトロピンを使って副交感神経を遮断し脈を速める。

■エピネフリン
アドレナリン。興奮した時に出される物質で、血糖の上昇と、心拍を上げる働きがある。 心停止の患者に微量に投与すると、心臓が刺激されて動きだすことがある。

 
 
か行
■ 拡張型心筋症(DCM)
心臓が拡張する場合 心筋の収縮する力が落ち、結果として心臓が著しく拡張してしまうタイプが「拡張型心筋症」です。

ちょうど何度もふくらませたゴム風船がたるむような状態ですから、多くの場合、心筋の厚さは大変薄くなります。 超音波エコー法で観察すると、心臓全体に薄くなった心筋と、拡大した心臓内部とがよくわかります。
拡張型心筋症で心筋の収縮力が弱くなってくると、心臓のポンプ機能が落ち、さまざまな障害が出てきます。
運動時に息切れするように感じるのは最も多い初期症状で、進行すると安静時にも息切れや呼吸困難を感じるようになります。 まれに言語障害や片まひなど、脳梗塞症状や、手足の血管が詰まった場合の症状が出る場合がありますが、これは拡張した心臓内部でできた血の固まり(血栓)が、脳血管や全身の血管に詰まったためで、すぐに治療を受けなくてはなりません。

拡張型心筋症は、肥大型に比べはるかに少なく、人口1,000人から10万人に1人の割で起きています。 40歳前後でこの心臓病とわかる場合が多く、以前は5年生存率が約60%という難病でしたが、いまは薬剤療法の進歩で80%近くになっています。 肥大型では、家族にも患者さんがいる場合が半数あると説明しましたが、拡張型心筋症ではまれで、遺伝的な要素は少ないと思われます。

■ 強心剤(ジキタリス剤)
ジギタリス剤など、心臓の収縮機能を高め、全身への血液供給量を増加させる。

■起坐呼吸・空咳
寝ていると(横になっていると)咳が出て呼吸が苦しくなり(呼吸困難)、座ったり、立ったりすると呼吸の苦しさが治まる状態。心不全がすすんだ場合になるようです。このような状態になると夜に全く寝ていられない。

 
 
さ行
■ 心不全
心不全とは、病名ではなく、「心臓の働きが不十分な結果、起きた体の状態」をいいます。
もちろん、心臓の働きのうち、どの働きが、どの程度、低下しているのか、その低下が急に起こってきたのか(急性心不全)、徐々に起こってきたのか(慢性心不全)によって、心不全の種類や程度はさまざまです。
それは、心不全をきたす原因は一つではないからです。
心筋梗塞や心臓弁膜症など、あらゆる心臓病はもちろん、例えば高血圧で長年、心臓に負担がかかっている場合などでも、しだいにその働きが落ち、心不全の原因となります。

■CTR(シーティーアール)
左室駆出率で心臓の動き(収縮)を表す。
単位は %。左心室が収縮するときの収縮能力のようなもので、一番大きくなった時と、小さくなった時の比率。いってみれば、ポンプの能力です。  健康な人で60ー80%程度。50%以下だと心臓病と言われる。  通常心臓超音波エコーにより測る。(もっと別な測り方もあります)  心臓移植の適応条件の一つに「左室駆出率が20%以下」とあります。  測定誤差は数%、場合によっては10%台の測定誤差が出ることもあるようです。

■心室細動 (Ventricular Fibrillation)
VFという。心臓の筋肉は皆一斉に縮むことでポンプ作用を発揮するが、これが各々バラバラに動こうとするために血液を送り出せなくなること。

 
 
た行
■ DC
除細動器 (カウンターショック)
心室細動(VF)に電気ショックをかけることで、心筋の活動を正常に戻す機械。胸の上から行う場合は200ジュールぐらいからはじめる。開胸して内用パドルを使って行うときは5ぐらいからはじめる。 電極(パドル)を当てる前に接触面に電気抵抗を減らすための透明なジェルをつける。これをつけないと接触面がやけどを起こす。

■ドーパミン
交感神経刺激薬
血圧が下がってきたときに使うと、心拍をあげ、全身の血管を収縮させるので血圧を戻すことができます。ドブタミンは、β1受容体のある心臓にしか働かない薬です。つまり、心臓だけを活性化させることができます。

 
 
な行
■ネブライザー
吸入

 
 
は行
■ バチスタ手術
バチスタ手術、正式には「左室縮小形成手術」と呼ばれる。
この手術は、ブラジル人外科医師のRandas J. V. Batista博士が80年代に始めた、まったく新しい治療法で、手技的には膨らんだ左心室の心筋を三分の一程度切り取り、形を整えた後縫い縮めるというもの。 博士自身は心拍動下で実施しているとのことですが、一般的には大動脈を遮断し、心臓を一時停止させた状態で治療に当たる。

95年になって、博士が同術式を学会で発表、移植医療施設として世界的に名高いクリーブランドクリニックが積極的に取り組んだことから、欧米でも一斉に行われ始め、以後、考案者の名前をとって「Batista手術」と呼ばれるようになった。
日本では湘南鎌倉総合病院の須磨 久善院長(当時副院長)により1996年12月 に初めて実施された。 また、1998年より保険が適用されるようになり、それ以降実施例が増加してきている。

■ 不整脈
不整脈は、脈の打ち方がおかしくなることを意味します。
この中には異常に速い脈(頻脈)や遅い脈(徐脈)も含まれます。
「脈」とは、心臓から押し出される血液の拍動が血管に伝わって感じられるものです。もし心臓のリズムに異常が起きれば、脈は乱れてしまいます。
心臓は筋肉でできた臓器で、その筋肉にかすかな電気が流れて興奮し、動く仕組みになっています。心臓の上の方にある「洞結節」というところで電気がつくられ、電気の通り道(これを「伝導路」と呼びます)を通って、心臓全体に流れ、筋肉が収縮するようになっています。 例えば、洞結節で電気が発生しない、または別の場所から電気が流れてしまうと、心臓が規則正しく興奮しなくなります。つまり、不整脈は心臓に流れる電気の異常や刺激が伝導路をうまく伝わらないことを意味します。

■ベータ遮断薬:アーチスト (カルベジロール錠)
β遮断薬(テノーミン/インデラール)というのは、 拡張型心筋症に伴う心不全の進行を遅らせる薬として最近注目されています。 本来は高血圧のお薬で、脈をゆっくりにさせる効果があります。 心筋が異常に収縮するのを鎮めて不整脈を抑制し心臓の負担を減らし、脈拍をゆっくりにします。
これは心臓の力を弱めるクスリなのですが、拡張型心筋症には効果的だとわかり患者の状態によって慎重に管理・投与されています。  

■プロカインアミド
抗不整脈作用の薬剤。期外収縮や心筋梗塞の不整脈のときに使用する。

 
 
ま行
 
 
や行
 
 
ら行
■ラシックス (Lasix)
代表的な利尿薬。体の中に必要以上に水があると、高血圧になったり、浮腫になったり、腹水、胸水がたまったりするので尿にして体の外に出す。 一般的にはフロセミドといわれ、ループ利尿薬といわれるもののひとつ。そのため腎臓のヘンレループというところに作用する。 効能が6時間もつことからラシックスと名づけられた。

■リドカイン
抗不整脈薬で、心室性不整脈に効きます。その機序はちょっと難しいので、そのうちに心臓の基礎的な知識と薬について書くときに載せます。この薬は肝臓ですぐに代謝されてなくなってしまうため、一定量を注射した後に点滴などで持続注入しないといけません。また、肝臓の悪い人に使うときは、量を減らします。

 
 
わ行
 
 
その他
 

 
| TOP | スタップ紹介 | 病院の概要 | 入院・面会のご案内 | Glossary |

Copyright (C) 2001 Pitekan-Tomokichi. All Rights Reserved.  This Site Is Fiction!